みんなの声カフェ 4月の報告
4月17日(水)、南街公民館で「みんなの声カフェ」を行いました。今回はテーマを「インクルーシブ教育について」とし、12人の参加者でお話しました。
異質なものを排除するのではなく、認め合い共に生きていこうという「共生社会」が目指されていますが、教育でも国籍や人種、言語、性別、障害のあるなしなどにかかわらず、すべての子どもが共に学び合う「インクルーシブ教育」が世界で広がっています。
日本では特別支援教育が進められていて、障害のある子に手厚い支援ができる特別支援学校が整えられ、どんどん数を増やしています。しかし、特別支援教育は国連の障害者権利委員会から「隔離教育」であるとの勧告が出されているもの。障害のある子を「分ける」のではなく、環境を整えて地域の学校に通う権利を守ることが求められています。
ただ、障害はさまざまあり、全ての子の学びを満たしながら普通級でみんな一緒に学ぶことは可能なのか、という声がありました。また、自分が子どもの頃はクラスに障害のある子もいて、周りがカバーしてやっていた、いつから別々になったのか、という声。家族に障害のある人がいるという参加者からは、自閉症の子で幼稚園の入園を断られた話を聞いた。大人の考え方の問題なのではないか、個人的には稼げるようになるのであれば(分けるのでもそうじゃなくても)どちらでもいいと思う、という意見。別の方からは、競争する社会ではなく協力し合える社会とすることが必要で、そのためにはお互いが知ることが大事(だから分けない方がよい)、という意見も。
国内でも大阪ではインクルーシブ教育が進んでいる、という話題も出ました。大阪ではかつて部落差別があり、その反省から人権への取組みが盛んで、そのためにインクルーシブ教育もすすんでいるのでは?普通学級で医療的ケア児には看護師が付いて学んでいる。お金がかかるが、やるかやらないかということではないか、という意見。それから、お金のことで言えば現状、特別支援学校は遠くからバスで通っていて、バス代が莫大にかかっている。地域の学校であればバス代はかからないわけで、そのお金で支援を充実できる、という意見もありました。
特性のある子は別のクラスでその子の能力を伸ばすような支援をすることがいい、と以前聞いたが…という方もいました。それに対しては、それは個人モデルの捉え方。能力が延びるのはいいが、個人では限界があるので、社会全体でというのが必要なこと。「取り出して別の場所で」としてしまうとお互いが知り合えない(ので、協力できるようにならない)、といった意見が出ました。
また障害のあるなしに関わらず学校が安心できる場でないこと、子どもを受け入れない社会となっているし不寛容であるといったことも皆さんが口にしていました。インクルーシブ教育の考え方も時代によっても変わっていくし、よく知り考えていかなければならない、今日の夕飯の話題にする、という方もいました。インクルーシブ教育というテーマに対して身近な人もそうでない人もいて、いろいろな話が出てとても有意義な会となりました。
3月の議会の一般質問で「インクルーシブ教育」を取上げました。 録画視聴はこちら ➡ 東大和市議会 議会中継 – 発言内容 (discussvision.net)
次回、5月の「みんなの声カフェ」は、市の下水道課の出前講座を行います。東大和市の豪雨浸水への取組みなどについてお話を伺う予定です。
ーーーーーーーーーーーーーー 5月の「みんなの声カフェ」 ーーーーーーーーーーーーー
2024年5月15日(水) 13:30 ~ 15:30
南街公民館 201学習室 参加費:100円
【内容】
・東大和市下水道課による出前講座~豪雨浸水対策で都が進めている工事と市の取り組みについて~
・グループトーク・フリートーク ※内容は変更することがあります。