2023年第3回定例会 一般質問②「保育士配置改善 / 保育環境を守ること」
今年の4月に子ども家庭庁が発足しましたが、日本の子どもをめぐる状況は「こどもがまんなか」とはほど遠いものです。
テレビなどでも話題に上るように、国の保育士の配置基準はとても低く、そんな中で市内保育施設の現状はどのようなものか質問しました。
ーーーーーーーーーーーーーー 一般質問「保育環境について」ーーーーーーーーーーーーーーーー
質問)市内の保育園の保育士の配置状況は。➡ 国や東京都の補助等を活用して国の基準に上乗せした配置をしているが、詳細については市では把握をしていない。
質問)基準よりは多いということだが、園によっても配置にばらつきがあるかもしれない。どのように保育の質を担保しているのか。➡ 各保育施設の保育方針に沿って適切に保育を提供していると認識している。
質問)保育環境の整備のための市の独自施策は。➡ 保育士確保支援事業として通勤のための駐車料金を助成する認可保育園に補助事業を行っている。
質問)市が主催の保育研修会や、市内の保育園の保育士が交流できる取り組みなどはあるか。➡ 市ではそういう機会は設けていないが、私立保育園園長会と連携した研修会を実施したこともあり、今後も必要に応じて対応していきたい。
質問)市独自の保育士の配置基準は作れないか。➡ すでに国や東京都の示す人員配置や面積基準を超えた運営を行っており、独自の配置基準を設けることで各保育園の運営への影響もあることから、基準を設ける考えはない。
質問)現在、市内の認可保育園は企業ではなくすべて社会福祉法人が運営しているが、市内の認可保育園の運営を社会福祉法人が行うという基準を作ることはできないか。➡ 自治体の方から企業を排除するようなこととなり、そういった基準の作成は難しい。
質問)現場の保育士の意見や要望を聞く場はあるか。➡ 市職員の保育園の巡回などの機会を捉えて意見を伺っていきたい。
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国の配置基準が現状と合っていないことは分かりきっていても、なかなか改善されません。基準に上乗せした保育士を配置することは、保育施設では常態になっていると聞きます。(6月に策定された「子ども未来戦略方針」では配置基準の改善が検討されている)
最近、現役保育士の方にお話を伺い、保育現場の過酷さに驚きました。でも大変な仕事だけれども、子どもの育ちに寄り添うのはやりがいがある、だから続けられるとその方はおっしゃっていました。でも保育の楽しさは余裕がなければ味わえません。忙しすぎて楽しさを感じられないまま、クレームなどにあって辛くなってしまう、というのが本当にもったいないことです。保育施設や一人一人の保育士さんの頑張りに頼るのではなく、国や行政はしっかりとその役割を果たしてほしいと思います。東大和市でも保育士の労働環境、子どもにとっての保育環境が守られるようになっていくか、注視していきます。(表の出展:愛知保育団体連絡協議会ホームページ)